薬剤師は医療安全対策室に所属し、薬物療法に関する専門性を活かし医療安全体制の構築と維持に貢献しています。医薬品に関連するインシデント・アクシデント事例の収集・分析を行い、発生要因の検討や再発防止策の立案を通じて、院内全体の安全対策を推進しています。また、安全な医薬品使用に関する院内ルールや手順の整備、職員への周知・教育活動を行い、多職種と連携しながら医療事故の予防と安全文化の醸成に取り組んでいます。
ICT は、抗菌薬適正使用支援チーム(AST)と連携しつつ、院内全体の感染予防体制の構築を担っています。消毒薬・抗菌薬の選定や使用状況の把握、耐性菌や感染症発生動向のサーベイランスへの参画、ICT カンファレンス、感染対策ラウンド(週1回)を通じた環境・手指衛生の評価など、予防を重視した活動が中心です。また、職員教育やマニュアル整備を通じ、組織横断的な感染対策の標準化と質の向上に貢献しています。また、KAWASAKI 地域感染制御協議会にも参加し、他施設との情報交換も行っています。
AST は、感染症治療に用いられる抗菌薬を、患者さま一人ひとりに最適な形で使用できるよう支援するチームです。当院では週1回、医師・看護師・薬剤師・検査技師など多職種が参加するASTカンファレンスを開催し、主要な耐性菌、感染症の発生状況や、抗菌薬治療を受けている患者さまの治療内容を確認しています。治療効果の向上や副作用の予防、耐性菌の発生抑制など、感染症治療の支援を中心とした活動を行っています。
入院時に褥瘡の有無やリスク評価に関与し、創傷治癒や皮膚状態に影響を及ぼす薬物療法を薬学的に評価します。定期的に行われる褥瘡回診に参加し、創部の状態や治療経過を踏まえ、外用薬の適正選択や使用方法、抗菌薬・鎮痛薬・栄養関連薬剤を含む全身療法を検討します。また、副作用や相互作用、治癒を阻害する薬剤の評価を行い、多職種と連携して治療方針を共有することで、褥瘡治療の質向上と医療安全の確保に貢献しています。
薬剤師は薬物療法の専門職として重要な役割を担っています。鎮静薬、抗精神病薬、睡眠薬などの使用状況を確認し、過鎮静や副作用によるせん妄・転倒リスクを評価します。また、身体拘束に代わる対応が可能となるよう、薬剤調整や減量、中止の提案を行い、多職種と連携して患者さんの安全と尊厳の両立を支援します。さらに、職員への情報提供や教育を通じ、身体拘束の最小化に向けた医療の質向上に貢献します。